春夏冬さんに呪われるっ!?
今日買った漫画は、Palcyで2018年4月から配信されている三ノ咲コノリ先生の『春夏冬さんに呪われるっ!?』です。既刊は1巻。
帯の言葉を借りるならば「誤解、間違い、勘違いの"NOT"オカルト学園コメディ」。
~あらすじ~
放課後、オカルト部に所属する中二病の萩好環はリア充を滅ぼすために漆黒の魔女を召喚する儀式を行う。時を同じくして転入前日に挨拶のため登校していた、品行方正だがそのミステリアスな雰囲気から誤解をされやすい転校生春夏冬いろはと鉢合わせる。春夏冬さんは友達を作りたい一心で環に声をかけるが環は本物の魔女と勘違いし春夏冬さんを恐れ逃げ出す。
~魅力~
魅力の1つとして登場人物の可愛さが挙げられるでしょう。
主人公の春夏冬いろはは感情が昂ると髪の毛が荒ぶるという特殊な体質の持ち主ですが、それ以外は友達想いの普通の優しい女の子です。その髪の性質やミステリアスな眼から周囲からは怖がられています。
もう1人の主人公環はアホの子です。中二病故に妄想力逞しく、春夏冬さんの言動を黒魔術や呪いと勘違いし暴走します。黒魔術を妄信しているところはありますが、小動物に危害を加えたりの一線は越えない優しい女の子です(小心者とも言える)。
1巻は大まかに、環が春夏冬さんを勘違いして暴走→春夏冬さんが環のために行動→計らずも環の計画とは反対の結果に……という流れの繰り返しです。春夏冬さんから環への想いは一切伝わりませんが、環から春夏冬さんへの敵対心も一切伝わっていないので結果オーライでしょう。
この物語を語るうえで忘れてはいけないのが環の友人であり同じオカルト部に所属する凩さんと薊さん、そして春夏冬さんの唯一の理解者である崇桐くんの存在です。凩さんと薊さんは環を環さまと呼び慕い、(中二病治せばリア充になれそうなのに)と思いながらも毎回環の暴走に付き合ってあげます。環が泣いた時には慰めもします。
崇桐くんは春夏冬さんを誤解しているクラスメートの中で唯一春夏冬さんを誤解せず普通に接してくれる男の子です。良心。環の想い人でもあります。彼は春夏冬さんからの相談相手になったり、春夏冬さんからも信頼されている様子です(そもそも春夏冬さんは他人を疑ったりしなそうですが)。
~総評~
勘違いや誤解ものの話が嫌いな方にはオススメできません。環は一切春夏冬さんが魔女ではないことに気が付きません。1巻では最後まで春夏冬さんのことを魔女だと思い込んでいます。春夏冬さんはそれで不幸になったり、不快になることはないので春夏冬さんが幸せならそれでいいやって人にはオススメです。
誤解が解けないとは言いましたが、1巻の最後で春夏冬さんと環の関係に大きな変化が訪れます。おそらく2巻以降ではより一層春夏冬さんと環の関係は深まっていくでしょう。
あと、百合を望んで読んだら死ぬかもしれません。普通に男の子が出てきますし、環はその男の子のことが好きです。ただし男の子は凄くいい奴なのでよっぽどNLを恨んでいるか、百合以外を摂取すると死ぬ病気な人以外は大丈夫です。
勘違いは今後どのように広がっていくのか、もしくは収まっていくのか。春夏冬さんと環は無事友達になれるのか。2巻以降は1巻よりも面白くなっていくこと必至なので、次巻が楽しみです。